2025.7.1
日本旅行の本当の楽しさを。“現金で触れる日本文化”Instagramプロジェクト
セブン銀行は、海外からの旅行者や、彼らを受け入れる自治体、観光業の方々に向けたインバウンド対応サービスを展開しています。その取組みの一つとして、2025年春にインフルエンサーとの連携企画を実施し、Instagramを通じて日本旅行の楽しみ方を発信しました。
この記事では、企画の経緯や成果について、ブランドコミュニケーション部の廣田、企画にご協力いただいたインフルエンサーのミン・グェットさん、そして企画を担当した株式会社LIFE PEPPERのデヴァン・ヴェレスさんにくわしく話を聞きました。
目次
日本での現金利用は、簡単・便利、そして楽しい!
―本企画の概要を教えてください。
廣田:本企画は、日本について外国語で発信を行っているインフルエンサーに、「現金があると日本旅行はもっと楽しくなる!」というテーマで動画を作成・投稿していただくものです。投稿には、「現金が必要なときはセブン銀行ATM」というメッセージも盛り込んでいただきました。日本全国に約28,000台あるセブン銀行ATMで簡単に現金を手に入れられることをお伝えし、海外からの旅行客の方々にATMの利便性を知っていただくことが目的です。

廣田 亜優 ブランドコミュニケーション部
―企画を実施した背景を教えてください。
廣田:日本では、他国に比べて現金でしか支払えない場面が多くあります。このことは、行政の訪日外国人向けのサイト(訪日観光客消費者ホットライン)でもアナウンスされていますが、海外からの旅行客には、それが不便だと感じられているのが現状です。
廣田:そこで私たちは、現金払いを「日本文化をより楽しむためのポジティブな手段」として捉えてもらうことを目指しました。ただ、現金を使う具体的なメリットやリアルな場面の魅力を、私たちだけで効果的に伝えるのは難しかったのです。そこで、インフルエンサーの皆さんの力を借りて、外国人旅行者の率直な視点でその良さを伝えてもらうことにしました。
―インフルエンサーはどのように選定しましたか?
廣田:日本の文化や旅行に関する情報を積極的に発信しており、特に海外からのフォロワー数が多い方を選定し、ご依頼しました。

―Instagramを主要プラットフォームとして選んだのはなぜですか?
廣田:Instagramは、海外でも旅行情報の収集に広く使われているSNSだからです。過去には2024年に中国向け施策で「RED(小紅書)」というプラットフォームを使用したこともあります。ターゲット層に合わせて最適な媒体を選んでいます。また、投稿がアーカイブとして蓄積されていくため、訪日前の旅行プランの検討や、旅行中の情報収集など幅広い層へ長くアプローチができるという点でも、ユーザーの投稿によって情報が広がっていく点でも、SNSは効果的な情報発信には欠かせない存在だと感じています。
インフルエンサーから見た日本での現金利用体験
―今回の企画で投稿を行ったミンさんにお聞きします。日本で現金を使うシチュエーションで、特に印象に残った体験を教えてください。
ミン:一番印象に残っているのは、お寺や神社でお賽銭を入れた体験です。金額によって、「ご縁(5円)」「いい縁(11円)」「良い縁(41円)」などの語呂合わせがあるのが、とてもユニークで面白いと感じました。これは私の母国ベトナムにはない文化です。おみくじやお守りを買ったときも現金を使いました。

インフルエンサー ミン・グェットさん
―ほかにも、日本ならではと感じたシーンはありましたか?
ミン:ガチャガチャや自動販売機も現金で楽しみましたね。ゲームセンターではUFOキャッチャーやバスケットボールのシューティングゲームなどでも現金を使いました。ラーメン屋さんやお蕎麦屋さんにある券売機も初めて体験しました。これは日本独特のものだと思います。
―日本で現金を使うときに、海外の方が不便さや不安を感じることはなんでしょうか?
ミン:日本に持ってきた現金で足りるか、という不安はあると思います。実際に私も初めて日本を旅行した際は、滞在中に現金を追加で手に入れる方法がわからなかったので、すべて母国で両替してから来日したんです。もしもセブン銀行ATMを知っていれば、もっと安心して過ごせただろうと思います。
―セブン銀行ATMを利用してみて、どのように感じましたか?
ミン:画面が見やすくて、操作も簡単でした。言語を選べるので安心して使えましたし、何より日本中にたくさん設置されているのが助かります。Googleマップで近くのATMを探せるのも便利でした。

Googleマップで東京駅近郊の「Seven Bank ATM」を検索した結果のスクリーンショット “Google Maps™ マッピングサービス”
―今回の投稿では神社にお参りする様子を投稿していただきましたが、フォロワーさんから反応はありましたか?
ミン:「神社で小銭を入れる(お賽銭)のが面白そう」という声や、日本に旅行をしたことがある方からは「たしかに現金が必要だったよね」といった共感のコメントなど、多くの反応がありました。今回の投稿を通じて、日本では現金を使うことで、一般的な観光では味わえないディープな体験や、隠れた日本の魅力を楽しめると、広く認識してもらえたと感じています。

現金を使い、神社へのお参りする様子を紹介したミンさんの投稿
企画とインフルエンサーのマッチングが成功のカギに
―ここからは、本企画の工夫や成果についてお聞きします。企画や制作に際し、工夫した点や苦労した点を教えてください。
廣田:企画段階では、さまざまな現金利用シーンの中から、外国人旅行者の方々が「面白い」「やってみたい」と感じるような発信方法や、企画として成り立つ形を見つけ出すことに苦労しました。そこで、企画会社のLIFE PEPPERさんと連携を取りながら、細かく相談して進めました。動画の最後にCMパートを設けていただきましたが、それがしっかりと活きるよう、現金を使う具体的なシーンを必ず入れるようお願いするなど、構成面も工夫しました。
デヴァン:制作面では、実際に現金が使えるお店や施設を探し、撮影の許可をいただくのに苦労しました。現金しか使えないお店の中にはWEBサイトをお持ちでないお店もあり、最終的にはあちこちに直接お電話でご連絡を入れて取材許可をいただきました。中には、「これ以上お客さんが増えると対応しきれない」という理由で難色を示されるケースもあり、大変でしたね。また、今は現金払いのみでも、近い将来キャッシュレス化しそうな場所は避け、長く現金利用が見込める場所を選ぶように意識しました。

株式会社LIFE PEPPER デヴァン・ヴェレスさん
廣田:企画のアイデアから撮影候補地の提案まで、本当に多大なご協力をいただきました。自社だけでは、企画の実現は難しかったと感じています。
―インフルエンサーとの連携で難しかったことはありますか?
デヴァン:インフルエンサーと企画内容を適切にマッチングさせることも、苦労したポイントの一つです。こういった企画はインフルエンサーそれぞれの持ち味が活きないと共感が呼びづらい内容です。なので、例えば「日本のラーメン文化を紹介するには、どのような個性やフォロワーを持つインフルエンサーが最も適しているか」といったように、各インフルエンサーの個性に合わせて企画内容を調整し、組み合わせることが大変でした。
廣田:そのおかげで、閲覧者にとってわかりやすく、魅力がしっかり伝わる内容にできたため、投稿が好意的に受け止められ、結果として多くの人に広がっていったのでしょう。

―本企画に関して、今後取り組みたいことはありますか?
廣田:本企画を通じて、現金を利用する日本の魅力的な場面を、さらに多くの人へ広めていきたいと考えています。Instagramのアルゴリズムでは季節に合った投稿が効果的なので、今後は春夏秋冬それぞれのテーマでコンテンツを作成し、セブン銀行ATMの利便性をより多角的に伝えたいと計画しています。また、本企画で使ったハッシュタグ「#7bankCashtravel」などが、インフルエンサーだけでなく一般の投稿者にも広く使われるようになれば、さらにうれしいですね。
旅行者の「お金の不安」を解消し、受け入れる側にも安心感を
―インバウンド向けに考えている、今後の長期的な取組みを教えてください。
デヴァン:日本では、特に地方(ローカル)において現金の必要性が依然として高いと感じています。私自身、以前岩手県の盛岡市に住み、地域の方々の温かさに触れて日本が大好きになりました。外国人旅行者が日本で直面する「現金がない」という困りごとを解消できれば、より深く現地の文化や日本の魅力に触れ、旅行をさらに満喫できるはずです。これからもセブン銀行さんと共に、現金だからこそ体験できる日本の魅力的な場所を、積極的に紹介していきたいと考えています。
廣田:デヴァンさんの考えは、まさにセブン銀行が目指す企業理念(パーパス)にも通じるものであり、大変ありがたいご提案だと感じています。

廣田:地方という点では、セブン銀行ATMは全国47都道府県すべてに設置されており、現金引出しのスポットとして手軽にご利用いただけます。今後もATMの利便性を高め、多言語対応を行うことで、海外からの旅行者の皆さまが「いつでも、どこでも、誰でも」安心して現金にアクセスできる存在であり続けることを目指していきます。
この利便性を国内外に広く周知し、訪日観光客の方々はもちろん、観光客を受け入れる地域や店舗の方々にも安心感を提供していきたいと考えています。

※記事内容は公開時点での情報となります。サービス等の最新情報はセブン銀行ホームページにてご確認ください。


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